「速さ」「正確性」を如何に定義するか。
そして、自身が定義した「速さ」「正確性」を、如何にして実現するか。
これらの課題を深堀りすれば、それは即ち、品質と生産性に直結していきます。
受託開発や社内開発でも、ITの現場では、アジャイルだのマイクロサービスだのと迅速な開発に対する期待は高まり続けています。しかし一方で、そんな迅速開発が出来るエンジニアやアーキテクトが存在するのかと言われれば、限られているのが現実です。
実務の現場では、知らない誰かが書いたコードを安全に修正しなければならないことが多々あります。この課題を解決するために、人手人海戦術でのテストを積み重ねることが、本当に行われています。
でもこの事態は、「正確性」の担保がプログラムの構造に含まれていないために「速さ」が犠牲になっているはずだ、と言い換えても良いのではないでしょうか。
皆さんなら、この課題に、つまり「速さ」を獲得するための「正確性」の担保に、どう取り組みますか。
開発言語が持つ型の活用、プログラム構造の最適化、コードやテストの自動生成、テスト自動化でのCI指向など、泥臭い人間技でのアプローチを避け、人間の知恵を最大限に活用するソリューションも、状況を改善するはずです。
この観点で、学生時代に、新人研修時代に、懇切丁寧に教えてくれる組織は、あまり見ません。趣味の場合なら、書くことが楽しいはずで、自身のアウトプットの生産性にはあまりこだわらないでしょう。
計算は物理的限界に左右されます。
それが脳内であれば脳の活動限界に制限されますし、CPUを使った演算であれば、電子の移動や配線の能力限界など、量子効果まで含めて、そこに限界が存在しています。
「速さ」「正確性」への挑戦とは、その限界にまでプロセスのエネルギー状態を近づける行為だとして問題はないはず、それは即ち、品質と生産性に繋がっていきます。
この大会を通して楽しみながら実現されていく数々の「速さ」「正確性」への挑戦が、人の知恵の集結として豊かな未来を形づくることになっていう確信があります。それこそをイノベーションというのでしょう。全力で楽しみ、イノベーションを実現していきましょう。
チームシロッコ合同会社 代表執行役員社長 /
特装開発事業部長 谷口 有近